Yahoo!ショッピングで新規顧客を増やそうとするとき、つい店舗が一番売りたい主力商品をそのまま前面に出してしまいがちです。しかし、初めて店舗を訪れたユーザーにとって、価格の高い主力商品はいきなり選びにくいものです。新規客に向けては、主力商品とは別に「入口商品」を用意することが有効です。この記事では、入口商品の考え方と、主力商品につなげる導線の作り方を解説します。
「入口商品」とは?売りたい商品と分けて考える理由
入口商品とは、初めて店舗を訪れたユーザーが心理的なハードルなく選べる、低価格帯やお試しサイズの商品のことです。売りたい主力商品と、新規客の入り口になる入口商品は、役割を分けて設計する必要があります。
理由は、新規客ほど店舗への信頼がまだない状態だからです。レビューが少ない、ブランドを知らないといった状態のユーザーに、いきなり高単価の主力商品を勧めても、購入まで至らないケースが多くなります。実際に、化粧品や食品など初回購入のハードルが高いジャンルでは、少量パッケージやお試しセットを別途用意している店舗が新規客の獲得に成功しています。
一方で、主力商品だけをアピールし続けている店舗では、既存客のリピートには強くても、新規客の初回購入率が伸び悩む傾向があります。まずは自店の商品ラインアップの中に、価格や量を抑えた入口商品があるかを確認してみましょう。
入口商品に向いている商品の条件
入口商品に向いているのは、価格が手頃で、購入後すぐに効果や満足感がわかる商品です。「試しやすさ」と「わかりやすさ」の2点を軸に選ぶことがポイントになります。
具体例としては、通常サイズより小容量のトライアルセット、単品よりも割安な数量限定セット、送料無料ラインに届かせるための低価格の追加商品などが挙げられます。食品であれば少量パック、化粧品であればサンプルセット、日用品であれば1回分のお試しパックなどが代表的です。
注意したいのは、入口商品の価格を下げすぎて、送料や梱包コストを含めると赤字になってしまうケースです。入口商品はあくまで新規顧客獲得のための投資と位置づけ、原価と送料を踏まえたうえで、無理のない価格設定にしましょう。
初回限定クーポンで新規客の心理的ハードルを下げる
入口商品の効果をさらに高めるには、新規客だけに使える初回限定クーポンを組み合わせることが効果的です。
Yahoo!ショッピングのクーポン機能では、対象者の条件として「生涯購入回数を0に設定する」ことができます。これにより、その店舗で一度も購入したことがないユーザーに限定してクーポンを配布でき、初めての購入を後押しできます。モールが負担するモールクーポンと、店舗が発行するストアクーポンを組み合わせて使う店舗もあります。
失敗しやすいのは、既存客にも同じクーポンを配布してしまい、本来リピーターから得られるはずだった利益まで割引してしまうケースです。クーポンの対象条件を新規客に絞り込めているか、配布前に必ず確認しましょう。
入口商品から主力商品への回遊導線をつくる
入口商品だけを整えても、そこから主力商品への導線がなければ、新規客は一度きりの利用で終わってしまいます。入口商品のページから主力商品や関連商品へ回遊できる導線を必ず設置しましょう。
具体的には、商品ページ内の関連商品欄に主力商品を表示する、購入完了メールで主力商品を紹介する、レビュー投稿依頼と合わせて次回使えるクーポンを案内するといった方法があります。商品ページの説明文の中でも「本格的に使いたい方には〇〇サイズがおすすめです」といった形で、自然に主力商品へ案内する一文を入れておくと効果的です。
よくある失敗は、入口商品のページが独立しすぎていて、主力商品への案内が一切ないことです。せっかく新規客が入口商品を購入しても、そのまま接点が途切れてしまいます。商品ページを作成する際は、入口商品と主力商品をセットで設計する意識を持ちましょう。
入口商品でよくある失敗と注意点
入口商品の運用でよくある失敗は、大きく3つあります。価格の下げすぎ、対象条件の設定ミス、主力商品への導線不足です。
1つ目は、入口商品の価格を下げすぎて赤字運用になってしまうケースです。2つ目は、新規客限定のクーポンを既存客にも適用してしまい、リピーターへの過度な値引きにつながるケースです。3つ目は、入口商品のページから主力商品への案内がなく、新規客との接点が一度で終わってしまうケースです。
これらを防ぐには、入口商品を導入する前に、想定される購入件数と原価、送料を踏まえた損益シミュレーションを行い、クーポンの対象条件を配布前に必ず確認し、商品ページに主力商品への案内文を必ず入れることが実践のポイントになります。
まとめ
Yahoo!ショッピングで新規顧客を増やすには、売りたい主力商品とは別に、価格やハードルを抑えた入口商品を用意することが有効です。初回限定クーポンと組み合わせ、主力商品への回遊導線を整えることで、入口商品からのリピートにもつなげやすくなります。まずは自店の商品ラインアップに入口商品と呼べる商品があるかを見直してみてください。
入口商品の選び方や価格設計、クーポンの対象条件設定に迷う場合は、お問い合わせください。店舗の商品構成を確認したうえで、新規顧客獲得の設計をサポートします。
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